ビールの歴史
こんにちはメイクラフトです。すっかり梅雨真っただ中になりましたが、今年の梅雨は例年に比べて雨が多いようです。外出される際はお天気を気にしつつ、傘をお忘れなくお過ごしください。さて、前回は「クラフトビールとお料理のペアリング」をテーマにお話ししました。ジメジメするこの時期は、さっぱりしたお料理が食べたくなります。そんなお料理には酸味のあるフルーツビールなどもおすすめです。さて、今回のテーマは 「ビールの歴史」 です。今週から全3回に渡りお話ししたいと思います。
ビールに関する最新の歴史研究を調べてみると、 ビールは人類が作った最も古い飲み物 の1つのようです。その起源は紀元前9500年頃の新石器時代まで遡り、当時の人々が土地を耕作する方法から偶発的に穀物が発酵したことがビールの夜明けとされています。ビールは発酵食品で当時は野生酵母によって自然発酵する可能性があるため、世界中で独自に開発されました。その後紀元前6000年前頃には 壺から天然のストローでビールが飲まれていた 証拠が発見され、その飲み方についても驚かされます。あえて現代でもストローでビールを飲むのも楽しいかもしれません。ちなみにそのストローはイネ科の葦(ヨシ)で作られたストローだったとのことです。
現在のように調合された醸造の歴史としては、紀元前4500年頃古代メソポタミア文明が始まりとされています。当時は気温が高いこの地域では生水が衛生的に問題があったことから、 安全性と主食の麦から造れたビールは栄養価が高い ことから非常に重宝されていました。紀元前3000年頃の古代エジプトではワインが王侯貴族の飲み物であった一方で、ビールは庶民にも楽しまれたと推測されています。いつの時代もビールは大衆の飲み物であることはとても嬉しく感じます。
その後中世のヨーロッパでは宗教的な理由から修道院でビール造りが盛んに行われました。パンを崇拝していた人々にとって 「ビールは液体のパン」 と言われていたからです。以前にご紹介した神奈川県のサンクトガーレンは世界でもっとも古くにビール醸造が公式に認められたとされるスイスの修道院「ザンクトガレン修道院」から名前が由来しています。日頃飲んでいるビールが何千年も前から人々の生活の中心にあり、楽しまれてきた飲物だと思うと、その味わいが更に深く歴史と共に身に染みる気がします。
次回につづく…
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